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女性と水 尊厳は守られるのか ~下から目線で見つめたインド~

割とカジュアルに野外排泄する姿とかが映っているので、繊細なかたは閲覧注意です。(あまりにカジュアルになさっているので、あれ?と目を疑っているうちに終わりますが。)インドの、上下水道が整備されていない家に住む人々の厳しい暮らし。

特に女の人にとってはそんなカジュアル野外排泄ってわけにもいかないし、生活のため、料理のためのお水を汲むのも女性の仕事。臨月の女性であっても大きなお腹と大きな壺を抱えて何キロも歩く。

インドって言うと、茶色く濁った川で、お洗濯と水浴びと死体を流すのが同じ場所で行われている、みたいな衝撃映像なんかが有名ですよね。実は私はバラナシ行ったことなくて見たことないんですが、そういう映像がうようよ出てきますよ~、死肉を喰らう犬とかも出てきちゃう。

 

私がいつも滞在していたリシケシはガンジス川の水もキリっと澄んでいて、割とお水は豊かです。(さすがに飲み水は買うけど…。)道端でうっかり牛糞にステップ・オンして、「ぎゃー!!」ってなった時もその辺にある水道で洗うこと出来ましたしね。

 

しかし、この映画に出てくるのはいわゆるダリット(アウトカースト・不可触民)に属する人たち。代々、獣の皮を鞣すとかの仕事をしている人達で、特殊な薬品を使ったりするけれどマスクも手袋もせずにそんな仕事に従事しています。彼らは上位カーストの人たちと同じ水源を使わせてもらうことができません。あなた方が使ったら「穢れ」る!という理論がまかり通っているから。

 

IT大国だとか、人口は中国を抜くだろうとか、GDPが世界3位になるだろうとか言われている一方で、これもまたインドのリアルなのでしょう。むしろより歪な社会が形成されていってるようでもあり、ちょっと暗い気持ちになります。ダリットが上位カーストと同じ井戸を使わせてもらえないとか、同じ寺院に入れてもらえないっていう類のお話は、アンベードカルの生涯(光文社)という本にさんざん出てきました。アンベードカルさんは何故かあまり有名ではないのですが、ガンディーさんと同時代の方ですから、インド独立前後のお話なんです。それにつけてもヴァルナ制度の根強さよ・・・。

 

さて、ちょうどよいタイミングと言いますが、8月10日に「13億人のトイレ 下から見た経済大国インド」という本が発売となったそうで、早速購入してしまいました。まだ読了していませんが、この中で「下から目線で見つめたインド」という表現が出てきて、なかなか面白そうです。